ショッピングモールやイベント会場などで警備員を見かけて、ちょっと興味が湧いている人もいますよね。
ただ警備員について調べていると、「やめたほうがいい」というワードを見かけませんか。
警備員は仕事自体は非常に簡単で、何度か現場に立てばすぐに慣れられます。加えてアルバイトであれば、好きな時に働けるのも大きな魅力です。
しかしデメリットも合わせて知ると、警備員になるべきか判断しやすいでしょう。
本記事では「警備員はやめたほうがいい」が本当なのかを、理由や警備員のメリットなどとともに解説します。
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警備員の仕事内容とは
要人警備で活躍するイメージの強い警備員を目指す際、主な仕事内容も知っておきたいですよね。
実は警備員の仕事内容は非常に多岐に渡ります。大きく分けて以下の7つです。
- 施設警備(ショッピングモール・学校・公共施設などでの巡回・入退出管理・時間外の受付など)
- 雑踏警備や交通誘導(イベント会場での人の流れの誘導・工事現場や公共施設での車両誘導など)
- 貴重品の運搬(店舗や銀行の売上金の運搬)
- 身辺警備(いわゆるボディーガード)
- 列車監視
- 万引きの警戒
- 契約者の自宅や建物での安全監視
なお警備員として働く場合、携わる業務は保有資格や採用した警備会社によって異なります。
例えば工事現場での警備が得意な会社であれば、車両の誘導や通行止め対応で、施設警備が得意な場合は商業施設で働くことが多いです。
警備員はやめたほうがいい?やめとけと言われる7つの理由
警備員の仕事と聞くと楽そうなイメージがありますよね。
しかし「警備員はやめたほうがいい」と言う人もたくさんいます。主な理由が以下の7つです。
立ち仕事が非常に多い
まず警備員は「立ち仕事が非常に多い」ことが理由に挙げられます。
特に商業施設・イベント会場・工事現場で人や車を誘導する場合、座る時間はほとんどありません。
場合によっては誘導灯や警笛を使って誘導しなければならないこともあり、会場内を忙しなく動くことも多いです。
逆に通行止めの場所にいて誘導する場合もずっと立ちっぱなしのため、足が痛くなることもあります。
あまりにも立ち仕事が多い場合、体力がなければ疲れたり辛く感じたりしがちです。
キャリアアップが望みにくい
また警備員は「キャリアアップが望みにくい点」でもネガティブに見られます。
警備員が活躍する場は色々とあるものの、仕事の内容は何度か現場に立てばすぐ覚えられるほど簡単なものです。
いわゆる単純労働であるため、就職活動や転職活動でアピールしてもなかなか評価されません。
特にアルバイトの場合、未経験からキャリアアップに至るまで何年も掛かる点に注意が必要です。
クレームにさらされやすい
警備員として働く場合、クレームにさらされることもよくあります。
警備員は施設や工事現場などで、比較的お客さんや一般の人間に接する機会の多い立場であるためです。
警備に当たっている施設や現場の顔や受付と言える存在であるため、お客さんから理不尽なクレームを被ることも少なくありません。
あまりにクレームを受け続けると、落ち込んだりメンタルが疲れ切ったりすることもあります。
人間関係で悩む場合もある
警備員は人間関係で悩むケースも多いです。
警備の仕事は基本的に複数人のチームで進めます。そしてチーム内に相性の良くない人や苦手な人がいると、トラブルに繋がりやすいです。
加えて同じ警備員でも、年代・実務経験・バックグラウンドが大きく異なる人もいます。
特に自分の経験が浅い場合、ベテランの人からきつく言われて落ち込むことも多いです。
警備員同士の関係で悩むと、あまりシフトを入れたくなくなる分、仕事にも身が入らないでしょう。
警備員だけで生活できないこともある
警備員だけで生活できない場合があることも理由に挙げられます。
警備員として働く人の多くがアルバイトで、時給も1,000円前後です。
しかも警備員の仕事は天候や時期によって量が左右されます。特に会社側で案件が多くない場合、シフトに入れる日が少なくなると、あまり収入を得られません。
時期によって収入が不安定になりやすいため、警備員1本で生活できないこともあります。
ただし正社員として採用された場合、毎月安定した給料を得られるため、アルバイトほど心配はありません。
道具を自費で用意しなければいけない
「警備員はやめたほうがいい」と言われる理由の中には、道具を自費で用意しなければいけないというものもあります。
制服や警笛など基本的な装備や道具は会社から支給されるものの、支給品だけで足りないケースも多いです。
会社に寄りけりであるものの、トランシーバーや制帽を自分で購入しなければいけない場合もあります。
自費購入の場合、会社から補助が出ないため、泣く泣く自分で稼いだ給料のうちから払わなければいけません。
仕事で必要な備品にもかかわらず、自分で買わなければいけないとなるとモチベーションも下がるでしょう。
正社員は仕事内容がきつい
最後に正社員の場合も仕事内容がきついです。
正社員の場合、基本的に警備会社のオフィスで内勤を担当します。ただし現場にスタッフが足りていない場合、自ら現場に入って警備業務に携わらなければなりません。
また現場に入る場合も、朝早くから入ったり深夜の警備を担当したりすることもあります。
不規則なシフトで生活リズムが狂い、心身に不調をきたす場合も多いです。
警備員を辞めた方の退職理由を5つ紹介
警備員になることを考える際、以前働いていた人の声を参考にしたいですよね。
警備員を辞めた方の退職理由も5つ見ていきましょう。
給料が低い
まず給料が低いことが大きな理由です。
警備員はアルバイトで時給1,000円前後、正社員の場合は338万円(厚生労働省 令和3年賃金構造基本統計調査より計算)とされています。
一方警備員は仕事の中で人や車両を誘導したり、長時間立ち仕事に従事したりするのが一般的です。
ただ緊張を強いられたり立ってばかりいたりする割に給料が見合わないため、辞める人も多くいます。
特に正社員の場合は単純計算で月に28万円程度である上、現場に立つだけでなく内勤として現場のシフト管理も任されやすいです。
アルバイトより安定はしていてもやはり給料が見合っていないと感じ、辞めていく人がいます。
プレッシャーがきつい
またプレッシャーがきついことも警備員を辞める方の理由に多いです。
特に工事現場などで誘導する場合、ちょっとしたミスや気の緩みが大事故に繋がります。
バック誘導でもトラックなどの運転手とうまく歩調を合わせなければ、トラックが建物などにぶつかる恐れもあるでしょう。
誘導以外でも施設の中に不審者がいた時にきちんと対応できるかの不安も大きいです。
現場によって強いプレッシャーにさらされる場合があるため、警備員でも緊張感に耐えられなくて辞める方がいます。
拘束時間が長い
さらに拘束時間の長さが理由で辞める方も多いです。
警備員は現場に配属されると、8時間や10時間にわたって車を誘導したり、施設内の詰所にずっといたりしなければいけません。
特にすることがほとんどない場合、拘束時間の長さがかえって苦痛に感じられます。
とはいえ、いつ誰が訪れるかも分からないため、スマホで遊んだり眠ったりもできません。
ずっと立ちっぱなしや座りっぱなしの場合、時間も長く感じがちであるため、刺激を求めて辞めたくなります。
単純作業ばかりで仕事がつまらない
単純作業ばかりで仕事がつまらないことも、警備員を辞める理由でよくあるものです。
警備員の業務自体は基本的に車両や人を誘導したり、決まった時間に巡回していたりするなど誰でもできるものばかり目立ちます。
ただあまりにも簡単すぎて、かえって仕事が詰まらなかったり成長を感じられなかったりして不満に思う人も多いです。
退屈な仕事が続くこともざらであるため、モチベーションも下がって辞めてしまいます。
人間関係で悩んだ
最後に人間関係の悩みも原因です。
現場によって同じ人と一緒に入る場合も多く、なかなか新しい人間関係を構築する機会に恵まれません。
一方で警備員も様々な年代やバックグラウンドの人がいるため、うまく気の合わない人と組む場合もよくあります。相性の悪い相手と一緒であれば、仕事さえも苦痛に感じるでしょう。
気の合う人に出会えなかったり、人間関係の面で新鮮な気分になれなかったりすることが嫌で辞める方も多いです。
警備員の持つ5つのメリット
警備員はやめたほうがいい理由やデメリットも多いものの、一方でメリットも色々とあります。
警備員のメリットは以下の5つです。
仕事自体難しくない
まず警備員の仕事自体は難しくありません。
基本的な動作や知識も最初の研修で教官から一通り学べるため、採用直後は身構えなくて済みます。
現場に入ってもすることは誘導や巡回など、ほとんど難しいスキルが求められないものばかりです。
特に新人の場合はあまり難易度の高くない現場に配属されるため、ベテランの警備員と組めば心配はありません。
数回ほど現場に入れば、比較的スムーズに動けるほど簡単であるため、仕事内容であまり心配しなくて良いでしょう。
稼ぎたいだけ稼げる
また警備員は稼ぎたいだけ稼げるのもメリットです。
特にアルバイトの場合、シフトを自由に入れられます。多くのお金が必要だったりスケジュールに余裕があったりする際に多く入れば、収入も増やせるでしょう。
加えて警備関係の資格を取得すると、より待遇の良い現場に配属されます。同時に経験の豊富さを理由にリーダーとして配属された場合、リーダー手当が出る点もお得です。
シフトの自由さ・保有資格・実務経験をもとに好きなだけ稼げるのも、警備員の強みと言えます。
働き方を選べる
さらに警備員は働き方を選べるのも魅力です。
好きな日や時間帯に入りたい場合はアルバイトとして、警備のスキルや経験を活かして安定したい場合は正社員として働けます。
アルバイトであれば、自分の生活スタイルや都合に合わせて現場に入ることも可能です。
日中の時間帯を活用したり、逆に夜型として深夜に活躍したりするやり方など様々な方法で働けます。
自分の都合に応じてシフトに入れる
アルバイトとして警備員の仕事をする場合、都合に応じてシフトに入れるのもメリットです。
アルバイト警備員の場合は、毎週1度警備会社の事務所でシフトを提出します。
普通のアルバイトと同じく、自分の都合を軸にシフトを入れられるため、空いている時間や時期を有効活用できるのが嬉しい点です。
長期休暇中の仕事や短期間のバイトとして活用できるのもポイントと言えるでしょう。
最初の新人研修から給料が発生する
最初の新人研修から給料が発生するのも、警備員ならではの魅力です。
警備会社に採用された新人警備員は、決められた時間数の研修を受けることが法律(警備業法)で定められています。
法律で決まっている研修を受けなければ現場に立てないものの、研修中も会社から給料が支払われる仕組みです。
なお交通費や昼食も支給されるため、研修に専念しているだけでお金を稼げます。
警備員の仕事を楽しいと思える4つの瞬間
警備員として働くことを考える際、楽しいと思える瞬間があればいいですよね。
警備員が仕事の中でやり甲斐を感じられるのは、主に以下の4つです。
お客さんなどから感謝された時
まずお客さんから感謝された時が挙げられます。
警備員は施設を利用するお客さんや工事現場の作業員など幅広い人たちに接する職業です。
お客さんなどが元気な姿で笑顔を見せながら「ありがとう」などと伝えてくると、つい嬉しくなります。
また何気なく挨拶された場合でも、自分の活躍が認められているように感じやすいです。
配属された現場が異常なく稼働している時
また配属された現場が以上なく稼働している時も楽しく思えます。
警備員がしっかり誘導したり入口で見張っていたりすることで、施設の利用者は安心して買い物や食事を楽しめるでしょう。
一見施設が無事に稼働しているのはごく当たり前なことです。
しかし警備員がいることで事件やトラブルを未然に防げるため、現場が通常通りに稼働している様子はかえってやり甲斐を感じさせてくれます。
様々な警備業務に携わっている時
警備員は様々な警備業務に携わっている時も仕事の楽しさを感じやすいです。
警備の仕事は様々な種類があるものの、新人のうちはあまり多くは携われません。
しかし様々な現場で経験を積み、多種多様な現場に配属されると、自身の成長を実感できます。
警備員としてできることや経験が増えるほど、より前向きに警備の仕事に従事しやすいです。
訓練や資格取得を通じて成長を感じた時
最後に訓練や資格取得を通じて成長を感じた時もやりがいを覚えられます。
警備員は年2回の現任研修など訓練の機会が多いです。訓練で基本動作がうまくできるようになるだけでも、喜びを感じられます。
また警備員は経験を積むにつれて、専門の資格を得る機会にも恵まれやすいです。
資格を取得すればより高度な現場を担当できるため、喜びもひとしおでしょう。
警備員に向いている人の5つの特徴
警備員を目指す際、自分に素質があるのか気になりませんか。
以下5つのいずれかに自信があれば、警備員に向いています。
体力に自信がある人
まず体力自慢な人は警備員におすすめです。
警備員は施設での見張り・巡回・人や車両の誘導などで、やたらと体を使います。
しかも拘束時間が長い現場も多いため、長時間労働でも疲れないことが理想です。疲れにくく立ち仕事も苦に感じない程度に体力があれば、警備員として重宝されます。
コミュニケーション力に自信がある人
またコミュニケーション力に自信がある人も警備員はおすすめの仕事です。
警備員は施設を利用するお客さん・従業員・工事現場の作業員など、様々な人とコミュニケーションを取ります。
商業施設でも道案内や迷子対応などで頼りにされやすいです。工事現場でも作業用車両をバックさせたり、通行止めの場所で一般車両を別の道に導いたりします。
いずれも相手としっかりコミュニケーションを取ることで、トラブルを防げるでしょう。
現場がトラブルなしに稼働させるためにも、コミュニケーション力は欠かせません。
協調性に自信がある人
協調性に自信がある人も警備員向きです。
警備員は基本的に複数人のチームで動くため、同僚との協力する姿勢が求められます。
現場でトラブルが起きた時も、他の同僚と協力しなければ解決できないでしょう。
普段から誰かと何かをするのが好きという場合、警備員の仕事でも役立ちます。
責任感の強い人
責任感が強い人も警備員はおすすめの職業です。
警備員はお客さんの安全や財産を守るため、中途半端な態度では務まりません。
自分の担当する仕事1つに対しても責任を持って当たらなければ、けが人や命を落とす人さえ出てしまうでしょう。
仕事に対してしっかり責任を果たすことで、現場の安全は保たれます。
コンプライアンス意識が高い人
最後にコンプライアンス(法令順守)への意識が高い人も警備員向きです。
警備員として採用されるには、前科がないなど経歴が安心できるものでなければなりません。
採用後もコンプライアンスをしっかり意識しながら仕事に当たることで、会社やお客さん側から信頼を得られます。
普段から言動が生真面目であれば、警備員としてもうまくやっていけるでしょう。
警備員に向いていない人の5つの特徴
逆に警備員に向いていない人の特徴も気になりますよね。
警備員に不向きな人の特徴は以下の5つです。
肉体労働が苦手な人
まず肉体労働が苦手な人は警備員に向いていません。
警備員は外で体を動かすことが非常に多い職業です。同時に猛暑や厳しい寒さの中でも外で動くこともあります。
暑さや寒さなどに耐えられない場合、警備員としてうまくやっていけないでしょう。
肉体労働が苦手な人は警備員にこだわっていなければ、他の職業を探すべきです。
コミュニケーション力に自信のない人
またコミュニケーションに自信がない人も向いていません。
警備員の仕事は、警備会社の社員や現場に関わる人などとのやり取りが非常に多いです。
あまりコミュニケーションに自信がない場合、施設を利用するお客さんや工事現場の作業員が不快に感じるでしょう。
警備会社の信用にも関わるため、コミュニケーション力に自信がないと警備員として活躍できません。
ルールを甘く見がちな人
さらにルールを甘く見がちな人も警備員は不向きです。
警備員は基本動作・作法・制服の着用方法などで、守るべきルールが多岐に渡ります。
あまりにもルールを軽視していると、警備員としての適性を疑われるでしょう。加えてルールをしっかり守れなければ、現場の安全を守ることも難しいです。
警備員として働くのであれば、まずは小さいルール1つでも守る癖を付けましょう。
性格がルーズな人
性格がルーズな人も警備員は諦めるべきです。
警備員として活躍するには、お客さんや現場の安全を最優先するほどの強い責任感が求められます。
あまりにも無責任でいい加減な場合、事件やトラブルの原因になるでしょう。
事件が起きた場合の影響は非常に大きいため、ルーズな人には警備員は務まりません。
退屈に耐えられない人
最後に退屈に耐えられない人も警備員に不向きです。
警備員は現場によっては、ひたすら立っているだけ座っているだけの場合もよくあります。
あまりにもすることがないと、仕事自体が億劫に感じられるでしょう。
退屈さに耐えられない場合、モチベーションも下がるため、仕事の中で刺激が欲しい人は警備員に向いていません。
まとめ
「警備員はやめたほうがいい」が本当なのかについてを、理由や警備員のメリットなどから見てきました。
立ち仕事の多さやクレームにさらされやすい点など様々な理由から、ネガティブに思われがちです。
しかし警備員には仕事の簡単さや好きな方法で働ける点などメリットも色々とあります。
加えてお客さんなどから感謝されたり様々な現場に関わったりすることで、やり甲斐も感じやすいです。
警備員にはメリットとデメリットの両方があります。
警備員を目指す際は、やめたほうがいいとされる理由やメリットなどを総合的に見た上で判断するべきです。