ハローワークの職業訓練でおすすめの職種9選!メリットも紹介!

就職や転職を目指しているものの、今あるスキルに自信がない人もいますよね。

もし今以上にスキルアップしたいのであれば、ハローワークの職業訓練を利用するのがおすすめです。

職業訓練では就職を目指す人向けに一定期間で必要なスキル・資格を身に付けられる講座を開いています。ただコースがあまりにも多いため、選ぶのが大変な人もいるでしょう。

本記事では、ハローワークの職業訓練でおすすめのコース・職種9選をご紹介します。

なお今回の記事は以下の人におすすめです。

  • 就職活動や転職活動をしているものの、スキルや資格に自信のない人
  • 数多くある職業訓練のコースから自分に合ったものを選ぶのに苦労している人
  • 職業訓練について色々と知りたい人
目次

そもそも職業訓練とは

仕事探しの際に利用できるサービスの1つにハローワークがあります。そしてハローワークで開かれているスキルや知識を身に付けるための講座が職業訓練です。

就職や転職を目指す上で職業訓練を受け、志望企業に高いスキルや能力をアピールしたい人もいるでしょう。まず職業訓練の基本情報についてご紹介します。

就職・転職後に役立てられるスキル・知識を身に付けられるコース

職業訓練はハローワークが設けている、就業後に役立つスキルなどを身に付けられる訓練のことです。主に現在仕事を探している人向けに開講されています。

コースの種類は非常に多いため、興味あるスキルに応じて探しやすいでしょう。例としてITやWeb関係、介護関係、医療事務、簿記・経理などを習得できます。

いずれも就業後に役立つスキルが豊富であるため、就職活動に合わせてスキルアップを目指したい人は受講を検討しても良いでしょう。

基本的に職業訓練校で実施

職業訓練と聞くとハローワークで講義を受けるイメージがありますよね。しかし実際には民間の専門学校から選ばれた職業訓練校で実施されます。

訓練生は平日の昼間に学校まで足を運び、講義や実習を受けながらスキルを身に付けていく流れです。なお授業は朝から昼を挟んで夕方まで行われます。

高校までに送っていたような学生生活を、社会人として過ごすイメージです。なお授業以外にも帰宅後の宿題もあり、期限までの提出が義務付けられています。

職業訓練の種類を解説

職業訓練と言っても、実はいくつかの種類があるため、申し込む前に是非知っておいた方が良いでしょう。主に以下の4種類です。

離職者訓練:失業保険給付者向け

転職を目指す失業保険給付者向けの訓練で、訓練が終わる日まで失業保険の受給期間も延長になります。ただ学びに集中する条件である分、バイトとの掛け持ちは制限付きです。

費用は基本的に無料であるものの、テキストは有料になっています。受講の場合はテキスト代を用意しておくと良いでしょう。訓練期間は3ヶ月から1年程度です。

学卒者訓練:高校などの卒業者向け

高校や専門学校などを卒業した人向けに開講されます。なお受講の際、失業保険は関係ありません。身に付けたいスキルの高さに応じて、普通課程や専門課程などに分かれます。

受講費用は年間40~50万円と高めです。一方で1年から2年かけて訓練していくため、基本からじっくりとスキルを身に付けられます。なお訓練終了後の就職率が高い点がメリットです。

在職者訓練:キャリアアップしたい人向け

名前の通り、現在正社員の人で業務に役立つスキルアップやキャリアアップを目指す人向けに行われます。仕事をしていて、より幅広くスキルを身に付けたい人向けでしょう。

受講期間は数日程度と短く、費用も数千円と手軽さがあります。

求職者支援訓練:失業保険を受給できない人向け

就職・転職を目指しているものの、失業保険を受給できない人が受けられる訓練です。離職者訓練と同じようにテキスト代のみ自己負担になっています。

失業保険の代わりに職業訓練受講給付金と通所手当(交通費)が毎月支給されるため、お金の面で心強いです。ちなみに訓練期間は2ヶ月から半年程度となっています。

職業訓練でおすすめの職種・コース9選

職業訓練を通じて新しいスキルを学び、仕事で活躍したい人は多いですよね。ただ受講できるスキルがあまりにも多い分、自分に合ったコースについて随分悩むでしょう。

もし身に付けたいスキルに悩む場合は、おすすめの職種・コースを参考にすると良いです。ケース別におすすめのコースを合計9種類ご紹介します。

20代・30代におすすめの職種・コース3選

まず20代・30代の人たちにおすすめのコースから見ていきましょう。以下にご紹介するIT関係のスキル3種類がおすすめです。

Webデザイン

企業の公式サイトなどを製作するためのスキルで、インターネットの普及や働き方の多様化などに応じて人気が高まっています。実際の仕事ではイラストやロゴの作成もあり、多様な業務に対応しやすいです。

習得するスキルもHTML5やCSS3、Java Scriptが中心になります。他にもAdobe社のソフトであるIllustratorやPhotoshopの操作法も重要です。

就職先はWebデザイナーやWebクリエイター、エンジニアなどがあります。ちなみに正社員以外にもフリーランスとして活躍する選択肢もおすすめです。

Javaプログラミング

主にAndroidのスマホやタブレットに組み込むアプリを製作する上で欠かせないプログラミング言語として知られています。アプリ以外にも様々なシステムにも使われているため、需要は高いです。

初心者にもわかるように、コンピュータの初歩やプログラミングの基本からわかりやすく解説していきます。最終的には自分でアプリ開発できるレベルを目指すコースです。

Webデザインと同じく、正社員やフリーランスのエンジニアが主な進路となっています。

CADオペレーター

建築物などの製図を作成するCADを操作する職種です。建設業界や製造業界、インテリア業界など様々な業界で活躍できます。専門性が高いため、年収の面でも人気は抜群です。

ただコースは複数設置されているため、前もって「CADを用いて何がしたいのか」をはっきりさせておくと良いでしょう。製図や3Dモデリングができるレベルが目標になっています。

進路は建築会社やデザイン会社、アパレル会社など多様です。潰しの効きやすいスキルと言えるでしょう。

40代・50代におすすめの職種・コース3選

職業訓練は就職を目指す40代・50代にも需要があります。40代以上の人向けのコースも多い分、受講科目を選ぶ上で苦労しますよね。おすすめなのは以下の3つです。

ビルメンテナンス

高層ビルなどの電力や水道、空調関係の保守管理を行います。主に男性向けで給料はあまり高くないものの、オフィスビルなどの多さから今後とも需要は多い見込みです。

加えて受講すれば、第二種電気工事士や消防設備士など建物関係の資格を多く得られます。40代・50代が受ける講座では非常に人気が高いです。

不動産関係の資格

ファイナンシャルプランナーや宅地建物取引士(宅建)のような不動産の国家資格を狙えます。特に宅建は事業所に必置義務があるため、非常に需要が高いです。

加えて宅建の合格率は10%台後半と独学では非常に難しい分、職業訓練の受講で合格に近付けます。不動産の営業や運営を仕事にしたい人におすすめのコースです。

パソコンスキル

中高年層にとってもパソコンを使う仕事が当たり前になっている現在、パソコンスキル講座も高い人気を誇ります。基本的な操作から始まり、ワードやエクセルの使い方にも慣れていくのが特徴です。

パソコンなど機械が苦手な人もついていけるように、マウスやキーボードの操作法から学んでいきます。一通りパソコンに慣れたい人や若い世代に負けたくない人におすすめです。

女性におすすめの職種・コース3選

職業訓練には女性も年代に関係なく多く参加しています。同時に訓練を受けることに前向きな女性もいますよね。

女性におすすめの職種・コースは以下の3つです。

簿記・経理

企業などの財務や経理に必要なスキルで、会計事務所や会社の財務関係部門を目指す女性の就職活動者の間で非常に人気があります。会計の基本から給与計算、会計ソフトの利用法など学ぶ範囲は幅広いです。

資格でも日商簿記2級などを取得するため、転職活動でスキルのアピールに役立つでしょう。なお実際の業務でも財務関係に限らず、営業事務や社会保険の手続きなどで活躍できます。

介護福祉関係

介護施設の入所者などをお世話するためのスキルを身に付けられるコースです。介護福祉職自体が常に人手不足であるため、実務経験がない人でも就職率が高くなっています。

訓練内容は講義と実習からなっており、講義で基礎的な知識を学びつつ、実習で仕事に役立つ技能を身に付ける内容です。ちなみに終了すれば介護職員初任者研修資格を得られます。

なお学んだ内容は高齢の親族を世話する上でも便利です。高齢化社会が進展してきている現在、将来性のあるスキルと言えるでしょう。

医療事務

文字通り病院などの医療機関に勤める事務職です。仕事内容も受付からカルテの作成、会計関係など多岐にわたります。同時に受付業務では病院の顔となるため、対応の良さが欠かせません。

学習する内容もパソコンスキルや医療事務に必要なマナーがメインです。主にパソコンを使う機会が多い分、医療事務以外の仕事を探す際にITスキルをアピールできるでしょう。

ハローワークの職業訓練を受講するメリット4つ

ハローワークで職業訓練を受ける際、事前にメリットを知っておくとモチベーションも高まりますよね。主なメリットが以下の4つです。

お金を貰いながら受講できる

まずお金を貰いながら受講できる点が挙げられます。受講者の多くはあまり収入がない中で訓練を受けているためです。

離職者訓練の場合は、受給期間が訓練終了まで延びます。また求職者支援訓練の場合は、職業訓練受講給付金として毎月10万円と学校までの交通費が支給される仕組みです。

他にも離職者訓練では1回500円・最大2万円(40日分)の受講手当も発生します。なお訓練生は条件を満たせば学割も適用されるため、パソコンの購入や鉄道を使った長距離移動でも便利です。

国家資格を無料で取れるコースもある

またコースによっては国家資格を無料で取れるものもあります。IT関係や語学関係、すでに触れた介護職員初任者研修資格、士業関係など取得可能な資格の数は膨大です。

多くの場合、国家資格を取得するにはテキスト代の他、専門の学校の受講料などで高いお金を払う必要があります。しかし職業訓練ではテキスト代のみで済むケースが多い分、安上がりと言えるでしょう。

規則正しい生活を送れる

規則正しい生活を送れる点もメリットです。訓練生は平日の朝から夕方までの数時間を訓練校で過ごしながら学んでいきます。

1日の多くを訓練に使う分、食事や睡眠の時間も訓練に左右されやすいです。毎日の過ごし方が自然と決まってくる分、日頃の生活態度も規則正しくなるでしょう。特にニートから就業を目指す上でおすすめです。

仕事やスキルの幅が広がる

将来の仕事やスキルの幅を広げられる点も受講を通じて得られる利点でしょう。まず関心のある分野の知識やスキルを深めることで、関係する業務に幅広く対応できるようになります。

またパソコンスキルを活用する職種では、WebデザインやCAD、医療事務などのように多様な業界に携われるようになるでしょう。合わせて応募できる求人数も増やせます。

他にも様々な年代や背景の人々と学ぶ分、人間関係も広げやすいです。人脈を通じて仕事を得られる場合もある分、より就業できる確率を高められます。

ハローワークの職業訓練を受講するデメリット3つ

一方で職業訓練にはデメリットもいくつかあるため、事前に知っておくべきです。主なものに以下の3つが挙げられます。

入校時に選考がある

まず職業訓練は、ハローワークでの申し込みだけではなく入校選考を受けなければいけません。受講に必要な学力や熱意の高さ、就業の意志について確認するためです。

特に筆記試験では国語と数学が出題されるため、学力に自信のない人は早めにテキストや過去問を使って対策した方が良いでしょう。加えて選考内容の情報を入手しておくと対策しやすくなります。

実務経験が身に付くとは限らない

また訓練を受けても実務経験が身に付くとは限りません。スキルを身に付けても業務経験は増えないため、特に転職市場で実務経験としてアピールすると苦労するでしょう。

訓練でスキルを学んだ上で就職を成功させるには、志望先でスキルを活かして取り組みたいことや将来のビジョンなどを明確に伝えるべきです。もちろんハローワークの職員の助言も役立ちます。

加えて講師によっては現役ではないケースがある点も注意が必要です。引退した人に比べれば現役の講師に教えて貰う方が、業界の最新事情に関する情報も得られます。

お金に困るケースもある

最後に受講中にお金で困る場合がある点も注意するべきでしょう。確かに給付金制度などはあるものの、人によってはアルバイトもしないと生活できないケースもあります。

アルバイトと訓練を両立させるには、一定の条件を守ることが欠かせません。もし条件で決められた時間以上に働くなどした場合は、失業保険のお金が減額される場合などもあります。

訓練中にお金に困った場合は、スキマ時間でできる単発の仕事などをこなすと良いでしょう。給料があまり高くなければ、失業保険などに影響は出ません。

バイトしながら職業訓練はできる?知っておくべき条件などを紹介!

ハローワークの職業訓練を受講するまでの5ステップ

職業訓練を受講したいと考えていても、ハローワークでの手続きの仕方が分からない人もいますよね。最後に訓練が始まるまでの5ステップをご紹介します。

ステップ1:希望する訓練校やコースを選択する

まず希望する訓練校やコースを選ぶところからスタートです。開校予定のコースの情報は、ハローワークのホームページやパンフレットなどから入手できます。

なお習得できるスキル・資格の内容や訓練校までの所要時間、訓練期間を判断基準にするのがおすすめです。1日の多くを訓練に割く分、やる気を持続させながら生活と両立させる必要があります。

加えて気になるコースなどについて疑問があれば、職員に相談してみると良いでしょう。申し込みや受講に当たって、探している求人の職種にも触れながら色々とアドバイスして貰えます。

ステップ2:訓練校の説明会に参加する

受講したいコースなどが決まったら、次は訓練校の説明会への参加です。事前に授業風景や学校の雰囲気を知っておくことで、入校後に受ける訓練をイメージできます。

また説明会に参加することで、訓練校側に熱意の高さをアピールしやすいです。疑問点を積極的に質問などすれば、入校選考の合格率も高まるでしょう。

なお説明会の申し込みは、訓練校やハローワークの窓口で可能です。

ステップ3:入校の申し込み

説明会に参加した上で受講したい気持ちが固まったら、実際に申し込みます。ハローワークの職業訓練窓口にて手続きを行う仕組みです。

手続きの際は受講申込書と顔写真、失業保険の受給資格者証を持参します。申込書は職業訓練のパンフレットに付いているものです。また受給資格者証は残りの給付日数にも注意します。

ステップ4:入校選考

手続きが終わったら入校選考の受験です。試験は基本的に筆記試験と面接試験があるものの、学校によっては面接のみの場合や専門知識を問われる場合などもあります。

試験対策とともに試験内容の確認も必要でしょう。またWeb系など人気のあるコースでは応募倍率が3倍に達するケースもあるため、倍率のチェックも欠かせません。

面接試験では志望動機やスキルを活かすビジョン、就職活動の状況などが主に聞かれます。事前に面接官の心に響く回答を用意するとともに、学校説明会でも熱意を示すと良いでしょう。

ステップ5:入校手続き

試験に合格したら、入校に向けての手続きを行います。入校手続きもハローワークで行い、以下の書類が必要です。

  • ハローワークカード
  • 選考結果通知書
  • 写真
  • 失業保険の受給資格者証
  • 公共職業訓練合格後の手続きについてのマニュアル

なお手続きの際に、窓口で就職支援計画を渡されます。訓練を受けつつ再就職に向けた準備を行ったり、求人を紹介して貰ったりする上で必要な書類であるため、なくさないように保管するべきです。

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まとめ

今回はハローワークの職業訓練でおすすめのコースなどをご紹介しました。身に付けられるスキルや資格が多い分、自分が興味のある職業や職種などへの就職にも繋げられるでしょう。

IT関係や不動産関係、介護関係などを受講できるものの、年代によっておすすめのものは異なるため、参考にしていただければ幸いです。

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