作業療法士はやめとけと言われる8つの理由|向いている人の特徴や将来性も解説

家事や仕事など応用的な動作に困難を抱いている人の力になりたいため、作業療法士を目指す人もいますよね。

しかしネットで調べていて「やめとけ」のワードを頻繁に見かけませんか。

残念ながら作業療法士に対して「やめとけ」と言う人は一定数います。しかし言われる理由を知れば、実際に作業療法士を目指す際の判断材料になるでしょう。

本記事では「作業療法士はやめとけ」と言われる理由を、向いている人の特徴や将来性などとともに解説します。

目次

作業療法士とは

作業療法士とは

作業療法士とは、食事・入浴・洗濯・散歩など、生活に関わる動きで不便を感じる人を支援する職業です。

人の動作でも応用的なものを便利にできるように訓練するとともに、社会への適応能力の回復についても指導します。

具体的には、実動作の訓練やリハビリを通じてサポートする流れです。また訓練の前に本人や家族のカウンセリングを通じて、必要な訓練の内容を決めていきます。

作業療法士になるには国家資格が必要です。大学や専門学校などにある医療技術系の専攻で必要な知識・スキルを身に付け、国家試験に合格すれば免許を得られます。

なお作業療法士が働く現場は、医療機関や・福祉施設・就労移行支援事業所・ハローワーク・刑務所などと幅広いです。

理学療法士や言語聴覚士との違いは?

作業療法士はリハビリ職の1つですが、リハビリ職には他にも理学療法士と言語聴覚士もあります。

3つともよく似ているように見えるものの、微妙に違いのある職業です。主に以下の違いがあります。

スクロールできます
資格名作業療法士理学療法士言語聴覚士
英語での表記・略称Occupational Therapist(OT)Physical Therapist(PT)Speech-Language- Hearing Therapist(ST)
仕事内容応用的な動作(料理・洗濯・仕事)などに関する訓練やリハビリ基本的な動作(食べる・歩く・座る・寝る)などに関する訓練やリハビリ会話・発音・聴覚・飲み込みなどに関する訓練やリハビリ
業務に当たる施設医療機関・メンタルクリニック・介護施設・就労移行支援事業所・ハローワーク・刑務所など医療機関・訪問リハビリテーション事業所・地域の保健センターなど医療機関・特別養護老人ホーム・デイサービスセンターなど

作業療法士はやめとけと言われる8つの理由

作業療法士はやめとけと言われる8つの理由

応用的な動作に困っている患者をリハビリや訓練を通じて支援する作業療法士について調べると、「やめとけ」と言うワードが目立ちますよね。

ネットでの検索ワードでも目立つため、非常に気になるでしょう。

「作業療法士はやめとけ」とよく言われる理由は以下の8つです。

仕事量が多いから

まず「仕事量の多さ」が理由に挙げられます。

作業療法士の主な業務は、担当する患者のリハビリや訓練のお手伝い・指導です。

ただ書類の作成・カンファレンスへの出席・患者の食事評価などの仕事も抱えています。

つまり専門分野に関する仕事以外にも、雑務も多いのが作業療法士の実態です。

雑務の中でも大きな部分を占める書類作成も、量が多い分時間が掛かり、気が付けば定時を過ぎているケースもよくあります。

ちなみに作業療法士の重要な仕事の1つが昼食時の食事評価です。患者が食事をうまくできるかに加えて、食事の際の姿勢やスピードなども観察します。

ただ評価に時間が掛かって、療法士自身が食事を取れないことも多いです。

給料が安いから

また作業療法士は「給料の安さ」でも敬遠されます。

作業療法士の平均年収は400万円前後です。月収換算で約33万円、手取りで約26万円で、1人暮らしなら余裕で食べていけるように見えます。

しかし日本の給与所得者の平均年収が443万円であることを考えると若干低めです。

給与所得者数は、5,270万人(対前年比0.5%増、25万人の増加)で、その平均給与は443万円(同2.4%増、102千円の増加)となっている。

令和3年分「民間給与実態統計調査」より引用

しかも先程触れた業務量の多さを考えるとむしろ安すぎると言えます。

割に合わない給料で働かされるため、「やめとけ」と言われやすいです。

大きな昇給・昇進が望めないから

作業療法士は給料が安いだけでなく、大きな昇給・昇進も望めません

多くの勤務先では1年当たりの昇給額が1万円未満です。10年分で計算しても10万円も増えません。

加えて昇進についても上の立場に行けるのは、働き出してから10年後以降です。新人のうちは平スタッフとして扱われるため、役職手当さえ発生しないまま仕事します。

なかなか昇給・昇進しないため、何十年勤続しても年収が上がりにくいです。

本業だけで食べていけないため、副業を始める人も多くいます。

患者対応に苦労するから

作業療法士は「患者対応で苦労する」ことも少なくありません。

患者は障害を抱えている人が主で、中には心を開けない人も多いです。

リハビリを始める際にカウンセリングを行うものの、まず信頼関係から築かなければいけません。ただ人によっては心を開けないために、何とか信じて貰おうと苦労します。

ようやく訓練が始まってもうまくいかない時に暴言を吐かれることや、逆に失敗で落ち込まれたりすることも頻繁です。

工夫しながら対応するものの、疲れやストレスが溜まって仕事が嫌になることもあります。

職場の人間関係に悩むから

作業療法士は職場の人間関係でも悩みやすいです。

患者のリハビリや訓練を行う際は、医師や看護師など他の医療職とともにチームで動きます。また患者の家族と打ち合わせすることも多いです。

様々な人との関わりながら訓練を行うものの、一方でトラブルに巻き込まれることもよくあります。というのも、関わる人全員が相性が合うわけではないためです。

仕事である以上、苦手な人とも話し合ったり協力したりしなければいけません。

しかし相性の悪さでトラブルに遭って落ち込むこともあります。

業務量の多さによる疲れにストレスが加わることで後ろ向きになりがちです。

サービス残業が多いから

作業療法士はサービス残業の多さでも「やめとけ」と言われます。

業務の中にある書類作成やカンファレンスを定時後(業務時間外)に行うケースも多いためです。しかも1~2時間程度の残業はごく日常的に行われます。

同時にサービス残業であるため、残業代は出ません。疲れた体に鞭打ちながら労働時間だけ増えるため、「やめとけ」と言われやすいです。

学会や勉強会に参加しなければならないから

作業療法士はサービス残業以外にも、学会や勉強会への参加も求められます。学会や勉強会は主に土日祝日に開催されるため、ほぼ休日出勤です。

日頃の仕事や対人関係で疲れやストレスが溜まっている中で休日出勤するため、心身ともに疲労が溜まります。

しかも学会や勉強会は療法士個人の自己研鑽と位置付けられているため、特別手当は一切ありません。

なお学会などに参加するための交通費なども全て自腹です。休日は犠牲になる・疲れはさらに溜まる・余計な出費が発生するという具合で、メリットを感じにくいでしょう。

人材が飽和してきているから

最後に人材が飽和している事情も「やめとけ」と言われる理由です。

作業療法士の人数は2020年時点で約6万2,000人程度で、毎年5,000~1万人ずつ増えています。

一方作業療法士の求人は緩やかに伸びている状況です。つまり作業療法士の資格を取る人の伸び幅が求人数よりも大きいため、近い将来職に就けない人が出てくる恐れもあります。

資格を取っても仕事に就けない暗い未来が待っていることから、目指すことを反対する人も多いです。

作業療法士を辞めた方の退職理由を5つ紹介

作業療法士を目指すか諦めるかを考える際、過去に辞めた方の声も参考になります。

過去に辞めた方の退職理由もご紹介しましょう。

きつい業務量の割に給料が安いから

まずきつい業務量の割に給料が安い点です。作業療法士の平均年収は400万円前後である一方、業務量は多岐に渡ります。

しかも時に他の医療職のサポートや代理を依頼されるケースも多いです。

加えて書類仕事やカンファレンスは業務時間が過ぎてから行われるため、心身の疲労も蓄積されます。残業代や休日出勤手当も出ないため、報われなさを感じて辞める流れです。

ストレスが大きいから

またストレスの大きさを理由に辞める方もいます。

作業療法士は他の医療職・患者本人・患者の家族など、様々な人々と関わる職種です。

とても多くの人と関わるため、トラブルやすれ違いに直面して悩むことも少なくありません。また患者のリハビリがうまく進まず、暴言を浴びることさえあります。

加えて長時間労働でもあるため、疲れによってもストレスが溜まりやすいです。

ストレスを受ける場面が多すぎる分、耐えられなくて辞める方もいます。

残業が多すぎるから

残業の多さが理由で辞めるケースも多いです。

作業療法士は業務時間内に患者のリハビリやカウンセリングを、定時を過ぎて書類作成・カルテの入力・カンファレンスへの出席というパターンがよく見られます。

書類作成1つとっても、書く内容が細かかかったり作成すべき量が多かったりする場合はすぐ終わりません。

1~2時間程度の残業は当たり前で、スケジュールによっては深夜近くまで残るケースも多いです。

しかも何時間も残業しているにもかかわらず、残業代も出ません。

余計な疲れやストレスが溜まるだけでなくプライベートな時間も減るため、嫌気が差して辞める流れです。

心許せる同僚がいないから

心許せる同僚が勤務先や部署内にいないことも退職理由によく挙げられます。

日常的に負荷の大きい仕事に携わっていると、疲れやストレスも溜まりやすいです。

悩みや愚痴を聞いてくれる同僚がいれば続けて頑張れるものの、勤務先によっては相談できる相手が見つからないこともあります。

作業療法士が1人しかいないため、同じ立場で聞いてくれる人がいないケースも多いです。

話ができる相手がいないと、ストレスが発散できないだけでなく孤独感にも苛まれるでしょう。

何らかのネガティブなきっかけで我慢できなくなり、退職を決意する人もいます。

指導が厳しいから

最後に「上司や先輩の指導が厳しいこと」も退職理由によくあるものです。

主に入職して1年以内の新人に多く、頻繁に怒られたりきつい言葉で注意されたりして退職を考え出します。

また職場で教育体制が整備されていないため、教える側が激務になりすぎることが背景というケースも多いです。

先輩や上司としてはきつく言うつもりはないものの、多忙さとストレスでついきつく当たることもあります。

指導される側としては厳しい指摘や注意によって自信を喪失したりストレスが溜まったりするため、退職に至る流れです。

作業療法士の持つ5つのメリット

業務の多さやストレスで悩みやすい作業療法士も実はメリットがいくつかあります。

作業療法士として働く際のメリットは以下の5つです。

患者の社会復帰を支援できる

まず「患者の社会復帰を支援できる点」です。

作業療法士は専門知識に基づいたリハビリや訓練を通じて、患者が社会の中で不便を感じることなく生活できるようにサポートする職業です。

リハビリや訓練の中で患者が少しずつ料理や洗濯などができるようになると、彼らの中に自信や希望が湧いてきます。

何かができた時の笑顔を見たり将来したいことを聞かされたりした時は、支える側として嬉しくなるでしょう。

大変なことがあっても患者が少しずつ前に向かって進んでいく様子は、疲れやストレスさえ忘れさせてくれます。

患者が元気になった時の達成感が大きい

また「患者が元気になった時の達成感が大きい」点も作業療法士の魅力です。

支援を受けて様々な作業ができるようになった患者は、元気になった後に社会に出ていきます。

初めて出会った頃と見違えた姿を見るだけでも大きなやりがいを感じるでしょう。

退院時に患者や家族が感謝の言葉を掛けてくれたり、患者が社会で活躍している姿を見たりすれば自信さえ持てます。

夜勤がない

作業療法士は医療職の中でも夜勤がない点も魅力です。

患者のリハビリや訓練は日中の業務時間内に行うため、書類作成などの雑務をこなしてしまえば日付が変わる前に帰宅できます。

当直勤務の医師や看護師と異なり昼夜逆転せずに済むため、生活のリズムもあまり狂いません。

また帰宅後に家族との時間を楽しんだりのんびりくつろいだりすることもできます。

国家資格として信用も高い

また作業療法士は国家資格の1つである分、社会的な信用も高いです。

応用的な動作に対するリハビリの専門家である上に求人も多いため、地域問わず活躍できます。

プライベートでも家族・親戚・近所の人などでケアの必要な人がいた場合に期待されやすいです。

愛する家族にリハビリが必要な場合も力になれます。

活躍できる場も多い

作業療法士は活躍できる場の多さでも重宝される資格です。

医療・介護・福祉分野のほか、ハローワーク・就労移行支援事業所・刑務所などでの就労支援でも活躍できます。

活躍できる場が幅広いため、求人も様々な場所で見つかりやすいです。国家資格であることと合わせて食いっぱぐれないため、安定的に仕事できます。

作業療法士に向いている人の5つの特徴

作業療法士を目指していて自身の適性が気になる人もいますよね。

作業療法士に向いている人の特徴は以下の5点です。

他人に寄り添える人

まず「他人に寄り添える人」が向いています。作業療法士は患者をケアしつつ、不便なく生活や仕事ができるように支援するのが使命であるためです。

訓練やリハビリがうまくいくとは限りません。患者も時にはイライラしたり落ち込んだりすることもあるでしょう。

ただ患者の不安な気持ちを受け止めて共感できれば、患者にとっては非常に心強いです。

仕事中に患者に寄り添わなければいけない場面はたくさんあります。他人に気持ちを受け止めて共感できる力は作業療法士として働く上で欠かせません。

困っている人の力になりたい人

また「困っている人の力になりたい人」にも向いています。

作業療法士を必要とする人は動作や社会生活へのなじめなさで困っているのが特徴です。

彼らは自らの不便さで辛く苦しい思いにとらわれています。作業療法士として働く際、患者の心のケアも重要です。

困っている人を放っておけない優しさがあれば十分適性があります。

コミュニケーション力に自信のある人

作業療法士として働く際、コミュニケーション力は様々な面で必要です。

患者の訓練やリハビリを行う時はもちろん、カウンセリング・他の医療職との連携・家族への経過説明などでコミュニケーション力が役立ちます。

患者の訓練やリハビリでも患者をフォローしながらサポートする姿勢が欠かせません。

患者を指導しつつ、応援の言葉を掛けることも重要です。適切なコミュニケーションを心掛けられれば療法士として活躍できます。

安定志向な人

安定志向の人」も作業療法士に向いている人です。

作業療法士の年収は一般の会社員よりも低い上、大きな昇給は期待できません。

一方で極端な減給もないため、ある程度決まった月収を毎月受け取りながら働きたい方におすすめです。

一定の月収を受け取れる分、気持ちを落ち着かせられる環境で勤められるでしょう。

勉強が好きな人

最後に「勉強好きな人」にも作業療法士はおすすめです。作業療法士は国家資格を取得した上で働くものの、入職後も学ぶべきことは山ほどあります。

特に業務時間外や土日祝日には勉強会や学会への参加が推奨されるほどです。しかも症例発表を通じても新しい知見や気付きも得られます。

勉強会や症例発表などは休日や自身の持ち金を犠牲にするものの、向上心や好奇心が旺盛な人であれば逆に楽しめるでしょう。

作業療法士に向いていない人の4つの特徴

作業療法士に不向きな人の特徴も一緒に知りたいですよね。作業療法士に向いていない人の特徴は以下の4つです。

給料にこだわりのある人

まず「給料にこだわりのある人」が挙げられます。

作業療法士は給料が一般の会社員よりも低いとともに、大幅な昇給も期待できません。

10年や20年などある程度長めに勤めても、昇給額は微々たるものです。給料へのこだわりや期待が強いと、逆に作業療法士の仕事が苦に感じられるでしょう。

自分のペースを重視する人

また「自分のペースを重視する人」も不向きです。

作業療法士として働く場合、患者にしっかり向き合いながら彼らの気持ちを汲むことも欠かせません。

しかし患者の話を聞くよりも自分の話ばかりしていると、患者は心を開けないだけでなく作業療法士を信じることさえ難しいです。

作業療法士を目指すのであれば、まず相手の話にしっかり耳を傾ける癖を付けましょう。

コミュニケーションが苦手な人

コミュニケーションが苦手な人も作業療法士に向いていません。

作業療法士は患者だけでなく、患者の家族や他の医療職と話し合う機会が非常に多いです。

患者に対してはカウンセリングの際に気持ちを理解するため、必ず声を掛けます。訓練やリハビリ中も応援の声掛けを通じてサポートすることが多いです。

なお必要によっては役所や就労移行支援事業所などと他の施設の関係者と話すこともあります。

患者のリハビリや訓練を進める上で様々な人に説明したり話し合ったりすることが多いため、コミュニケーション力は欠かせません。

すぐ目に見える成果を求める人

最後に「すぐ目に見える成果を求める人」も不向きです。

作業療法士がサポートする患者は能力や障害の度合いなどが1人ずつ異なります。

カウンセリングで患者のことを理解する際も、すぐ心を開いてくれるとは限りません。また訓練でも順調に必要な能力を身に付けられる人もいれば、かなり時間が掛かる人などと様々です。

あまりに結果を求めて急かしたりすると、患者の方で余計な心労やストレスが掛かります。

ひどい場合は患者の状態が悪化することもあるため、すぐ結果を求める人は作業療法士に向いていません。

【将来性ないはウソ】作業療法士の将来性を解説

作業療法士を目指す際、中長期的な将来性も気になりますよね。

最後に作業療法士の持つ将来性についても見ていきます。

活躍できる場は拡大傾向

まず作業療法士の活躍できる場は今後拡大していく傾向です。

作業療法士が活躍する場は、一般の病院・クリニック・精神病院・介護施設・福祉施設などが挙げられます。

ただし近年ではストレス社会の到来によって精神に問題を抱える人も増加傾向です。また発達障害についても研究の進展によって患者として認定される人が増えています。

今後は従来の施設での仕事に加えて、ますます増えることが予想される精神疾患や発達障害の患者への対応も重要な課題です。

作業療法士の社会的なニーズや活躍の舞台はより広がっていくでしょう。

人材を求める現場も増えている

予想されるニーズの増大とは裏腹に、作業療法士が足りていない現場は非常に多いです。

一般の病院やクリニックでは十分な人材を確保できている一方、精神病院や介護施設ではまだまだ不足しています。

作業療法士が不足する現場では、応用面の動作に関するサポートやケアが立ち遅れている状態です。

人材を求める現場が増えているため、就職活動でも様々な求人から自分が納得いくものを選べます。

高齢者の増加でさらにニーズが高まる見込み

さらに今後は高齢者も増加するため、よりニーズが高まる見込みです。65歳以上の高齢者は今や全人口の約3割を占めるほどにまで増えています。

高齢者が増える中、加齢による体力や脳機能の衰えで日常の動作に不便をきたす人も増加傾向です。

動作の問題を抱えた高齢者は、介護施設や福祉施設などでケアが必要になります。

ただ先ほども触れたように介護施設や福祉施設で作業療法士は不足気味です。

高齢化社会の進展と現場の人材不足の両方に対応する意味でも、第一線で活躍する作業療法士への期待が高まっています。

AIや機械に代替されにくい

作業療法士についてAIや機械に仕事を奪われることを心配する人もいますよね。

実は作業療法士はAIなどに代替されにくい職業です。

患者のサポートをする際、まず患者の動作能力の状態を診断する必要があります。ただAIや機械では診断が非常に難しいです。

加えて作業療法士はリハビリや訓練の中で患者とコミュニケーションをとる機会を多く持ちます。

患者の気持ちを理解することもAIなどは苦手であるため、作業療法士は引き続き活躍できるでしょう。

まとめ

「作業療法士はやめとけ」と言われる理由を、向いている人の特徴や将来性などと見てきました。

給料の低さ・人間関係での悩み・仕事の多さなどから目指すのに反対する人も多くいます。

しかし作業療法士はやりがいを感じられたり活躍の場が多かったりする職業です。

コミュニケーション能力が高い人や患者に寄り添える人であれば向いているでしょう。将来性も全体的に高めです。

作業療法士は今後もニーズが高まるため、求人に困ることはありません。もし目指す場合は、メリット・デメリットの両方を検討して決めると良いでしょう。

作業療法士に関する「よくある質問」

作業療法士の仕事内容・年収は?

作業療法士は日常生活や社会生活などに欠かせない応用的な動作に不便を感じる人を支援する専門職です。

必要な訓練やリハビリを行うだけでなく、社会復帰や就労の支援まで行います。

作業療法士の年収は400万円前後です。

作業療法士の資格取得に必要な時間は?

作業療法士の資格を取るには最低3年専門のカリキュラムで学ぶ必要があります。

一通り専門の知識やスキルを学んだうえで国家試験に合格すれば資格を取得できます。

作業療法士の離職率はどのくらいですか?

作業療法士の離職率は15%程度です。特に勤続年数2~5年程度で辞めてしまう人が多くいます。

作業療法士が「底辺」とも言われるのはなぜですか?

作業療法士が「底辺」と言われるのは、主に待遇面の問題が原因です。

医療職の中でも平均年収が軒並み低いとされていることから「底辺」扱いする人もいます。

ただ実際のところは将来性も抜群である上、社会的ニーズも非常に高い国家資格であるため、必ずしも「底辺」とは言えません。

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