副業しているけど「会社に絶対バレたくない…」とお困り中ではないですか。
2018年1月、国のルールが変わり副業が会社にバレても、その処分は無効になる可能性がとっても高くなりました。
とはいえ、上司や同僚からの印象が悪くなるのは絶対さけたいところ。。
でも安心してください、確定申告の正しい知識を知っておけば、そもそも副業が会社にバレるリスクは限りなく0にすることが可能です!
このページでは、本業は病院勤務+副業で年収300万円以上の私が、副業バレしない確定申告の方法をお教えします。
ぜひ、参考にしてください。
1.まず確定申告が必要かどうか判断しよう
大前提として、副業をしているからといって必ずしも確定申告が必要とは限りません。
どういうことか、詳しく解説しますね。
副業していても確定申告が不要な人
まず、副業の収入が「1年間で20万円以下の場合は確定申告が不要」です。
アルバイト・パート以外の場合
本業とは別に雇用契約を結んでいない仕事をして所得が20万円以下なら確定申告は不要です。
雇用契約を結ばない仕事は、下記のとおり。
- クラウドソーシングサイト
- 内職
- アフィリエイトやブログ
- YouTube
- ハンドメイドの作品販売
- フリマやオークション
- ポイントサイト
- アンケートモニター
- 株式投資や/FX
- 覆面調査やデータ入力
このような仕事で得た所得は「雑所得」という扱いになり、所得(売上-経費)が20万円以下なら確定申告は不要です。
所得(売上-経費)の計算方法
いま行っている副業で、次のような出費が発生していませんか?
- ネットの通信費用
- パソコン代
- パソコン関係の購入費用
- 交通費
- 机や椅子代
- 宣伝するにあたって実際に使用してみて使った費用
こういった費用は経費として計上すると支払う税金を減らすことができます。
例)アフィリエイトの売上が1年で25万円でもネット代が毎月5,000円×12ヶ月=年間6万円。つまり売上26万円-経費6万円=利益19万円。確定申告は不要です。
確定申告が必要な人
上記以外は基本に確定申告が必要ですが、収入が少ない場合でも確定申告をしないと会社にバレる可能性があるので気をつけてください。
アルバイト・パートをしている
コンビニやスーパーで副業をしている場合は収入が20万円以下でも確定申告が必要です。
なぜなら、これらの仕事は雇用契約を結ぶため、所得が「給与所得」扱いになり本業の会社に住民税の支払通知が届いてしまうからです。
副業は雇用契約を結ばない方が良い
そもそも雇用契約を複数の企業と結ぶことを禁じている会社が殆どなので、副業でアルバイトやパートをしている人は少ないのが現状です。
また、年20万円以下の所得でも確定申告が必要になるだけではなくアルバイトやパートの仕事は経費を使うことができないので支払う税金を減らすことがきません。
そのため、副業は「雑所得」扱いになるアルバイト・パート以外の仕事がおすすめです。
株取引をしている
口座開設する際、普通口座もしくは特定口座(源泉徴収有り)を選択していませんか?
いずれかで取引しているなら確定申告が必要です。
口座の種類 | 源泉徴収有無 | 確定申告 |
---|---|---|
特定口座 | 源泉徴収無し | 必要 |
源泉徴収あり | 不要 | |
一般口座 | 源泉徴収無し | 必要 |
NISA口座 |
– | 不要 |
特定口座というのは証券会社が税金の支払い手続きを代行してくれる口座です。
もし、どちらで口座開設したかわからないときは証券会社に問合せするか、専用のWebサイトにログインして契約情報照会から確認しましょう。
医療費控除や住宅ローン控除を受ける
病気によって自分や家族が入院したことで医療費控除を受ける予定があったり、さいきん家を買ったり改装して税金を減らす予定がある人はいませんか?
そういった場合、必要に応じて確定申告が必要になると覚えておきましょう。
2. 副業がバレする原因と回避方法まとめ
まず、確定申告が必要かどうか分かりましたね。
でも「副業って、どうして会社にバレるんだろう?」と疑問に思っている人も多いはず。
次は副業が会社にバレる原因と、その対策方法についてまとめました。
マイナンバー制度で会社に副業がバレるは嘘!
マイナンバー制度のせいで副業がバレるという評判がありますが、それは絶対にありません。
なぜなら、会社が従業員のマイナンバーを利用できるのは社会保障・税に関する手続き書類の作成をするときのみで個人所得を調べる目的では利用できないからです。
原因1.無申告でバレる
本業以外に収入があるにも関わらず申告していないことが原因で会社にバレます。
税務署は無申告を発見すると会社や自宅もしくは携帯電話に税務調査をしたいという電話を入れます。まずこれで会社バレすることが多いです。
もしくは期限内に申告がない場合でも同様です。
無申告もしくは申告期限が過ぎると罰金がある
納税の義務を怠ることは法律違反です。それを怠ると罰金もしくは刑事罰が科せられます。
・遅延税…納付期限を過ぎた場合までに納付しなかった最大14.6%(2か月以内は7.3%)のの税が課せられます。くわしい計算はこちら
・無申告加算税…申告期限を過ぎたのに納税しなかった場合です。原則、納税する所得税が50万円以下は15%、それ以上になると20%の税が課せられます。
・重加算税…無申告や隠ぺいまたは偽装行為と判断された場合です。無申告は40%、申告していた場合は35%の税がが課せられます。
対策
確定申告は「毎年2月16日から3月15日」なので必ず期間内に申告&納税を行いましょう。
確定申告のくわしい手続き方法は、「3.副業バレしない確定申告の手順まとめ」でまとめています。
原因2.住民税でバレる
ほとんどの人は、住民税の支払い方が間違っていることが原因で会社にバレます。
そもそも住民税とは、いまあなたが住んでいる地域の自治体が行政のサービス(公共施設、上下水道、ごみ処理、出産、介護、育児)などを提供するために徴収する税金。
副業の収入が年20万円以下なら確定申告不要とお伝えしましたが、そもそも住民税は申告不要という制度自体がないんです。
なので副業の所得が年20万円以下でも住民税の申告は必ず必要です。
年収 | 住民税(年額) |
---|---|
200万円 | 94,000円 |
300万円 | 164,000円 |
400万円 | 238,000円 |
500万円 | 318,000円 |
600万円 | 398,000円 |
700万円 | 482,000円 |
800万円 | 572,000円 |
900万円 | 662,000円 |
1,000万円 | 752,000円 |
1,100万円 | 852,000円 |
1,200万円 | 952,000円 |
1,300万円 | 1,052,000円 |
1,400万円 | 1,152,000円 |
1,500万円 | 1,252,000円 |
… | … |
2,000万円 | 1,752,000円 |
※2020年度住民税の標準税率で実際の税額は市区町村によって異なる場合あり
たとえばですが、本業だけで年収500万円なら住民税は約30万円となります。
しかし、副業の収入が仮に+100万円あると年収600万円なので住民税が約40万円となり、会社の給与計算担当者(人事もしくは経理)はこう思います。
○○さんは年収500万円なのに、どうして年収600万円分の住民税を払っているんだろう…?
これによって、副業の収入が100万円あると会社にバレるというわけですね。
対策
副業を会社にバレるのを防ぐために、副業分で発生した住民税は自分で納付しましょう。
確定申告書には次のような項目があります。
このように、住民税は給与から差し引き(特別徴収)と自分で納付(普通徴収)という2つの項目が分かれています。
そのとき、副業をしている人は「自分で納付」を選ぶと覚えておきましょう。
面倒だが、確定申告後には普通徴収になっているか確認しよう
確定申告で「自分で納付」を選んでいても、自治体の職員のチェック漏れによって「給与から差し引き」になっている場合があります。
というのも、自治体の職員は納税・課税に関する仕事がメインなので納付方法については100%の保障ができないと案内をしています。
なので、ちょっと面倒ですが4月中旬〜下旬くらいに自治体に電話をして普通徴収になっているか再確認を行いましょう。
原因3.告げ口でバレる
副業をしていることを職場の同僚が会社に告げ口して副業がバレることもあります。
Twitterをみてみると、残念ながらこんな口コミが見つかりました。
3月末で辞める上司、副業始めようとしたら人の足引っ張る近くの席ののおばちゃんが「いかがなものか」と告げ口してたらしい。
副業は申請すればオッケーなんだけど、時代に取り残されてるんだろうな。自分は副業できるようなスキルもない、という嫉妬もあるのだろう。— ねぎとろ (@negitorotter) February 27, 2020
このように、告げ口が原因で会社を退社することになったなんて人もいます。。
他にも、飲み会の席で仲の良い同僚に副業のことを話してしまいバレた人もいました。
対策
副業が禁止されているなら、絶対に職場関係の人には話してはいけません。
また、副業がネット関係なら職場の人がSNSで名前を検索することも考えられます。なので、ネット上に自分が副業をしている情報を見つからないようにする方が無難です。
3.副業バレしない確定申告の手順まとめ
副業がどうして会社にバレるのか理由が分かりましたね。
次に、実際に副業で得た収入を確定申告する手順を詳しくまとめました。
いつ申告するのか | 2月16日〜3月15日 (3月15日が土日祝の場合は翌営業日) |
対象所得 | 前年度の1月1日〜12月31日まで |
申告する先 | 住民票の住所がある管轄の税務署 |
申告書の取得方法 | 税務署もしくはプリントアウト |
確定申告の方法 | 青色申告 白色申告 |
まず確定申告する税務署ですが、国税庁HPのこちらに住民票の住所が置いてある郵便番号を入力すれば管轄の税務署を調べることができます。
また、申告方法については2種類あり青色申告は提出する書類が少し多いが税金が少しだけ安くなる制度。副業で初めての確定申告なら白色申告がおすすめです。
※副業がパート・アルバイトなら青色申告はできません。白色申告のみとなります。分からないことがあったら申告書を取りに行く時に税務署の職員に聞くのもおすすめです。
手順1.納税額を把握する
確定申告することでいくら納税することになるか把握しておきましょう。具体的には副業で収入を得たことで「所得税」と「住民税」を払わなければいけません。
まず、所得税がいくらかかるのか税率を表にまとめました。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円超330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円超695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円超900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円超1,800万円以下 | 33% | 1,536,000 |
1800万円超4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000 |
税率は毎年変更され、現在は復興特別所得税が別途2.1%加算されます。
たとえば、本業の所得が240万円で副業の所得が100万円なら所得は全部で340万円。
その場合は税率が10%で、控除額(免除されるお金)は97,500円。
所得税=(所得金額-所得控除額)× 所得税率-源泉徴収額-税額控除額
この計算式に当てはめると(3,400,000−97,500)×10%=330,250円が所得税です。
よりくわしい計算はCASIOの税金計算サイトを参考にしてください。
それに加えて「原因2.住民税でバレる」で解説した住民税が発生するというわけですね。
手順2.書類を準備する
確定申告で必要となる書類は「給与所得」か「雑所得」かによって変わります。
副業でアルバイト・パートをしている人
この場合は給与所得になるので、以下のものを用意する必要があります。
副業が給与所得の場合の必要書類
・確定申告書AまたはB
・源泉徴収票(本業と副業分)
・マイナンバーカードもしくは通知カード
・身分証明書(免許証や保険証など)
・控除書類(必要な人だけ)
副業がそれ以外の人
それ以外の所得なら雑所得(事業所得)になるので、以下の書類が必要です。
副業が雑所得(事業所得)の場合の必要書類
・確定申告書AまたはB
・源泉徴収票(本業分)
・マイナンバーカードもしくは通知カード
・身分証明書(免許証や保険証など)
・控除書類(必要な人だけ)
手順3.記入する
書類の準備ができたら確定申告書に記入していきます。以下は、確定申告の実際の記入例をまとめたものです。
このような感じで、記入していきましょう。
ただ、自分ではちょっとむずかしそう…と感じるなら税理士にお願いするのもアリです。
手順4.確定申告書類を提出する
書類の準備ができたら、期限内に確定申告を行い納税を行いましょう。
確定申告の方法は、税務署の窓口へ持参する、郵送もしくは電子申告(e-Tax)、郵便または信書便で税務署に郵送する、税務署の時間外収集箱へ投函する方法があります。
4.こんな場合は税理士にお願いしよう!
確定申告は自分ですることもできますが、税理士にお願いするのも一つの手です。
税理士に確定申告を依頼すると3万円〜10万円の費用がかかりますが、会社バレしたくないという要望を叶えてくれますし、何より面倒な手続きを丸投げできるので楽です。
とくに、以下に当てはまる人は税理士に依頼することを強くおすすめします。
- 本業の会社が副業NGな人
- 確定申告を自分で行ったことがない人
- 副業の収入が本業の収入より上の人
これらに当てはなる人は、自分で確定申告せず税理士にお願いした方がストレスが少ないです。
税理士を見つける方法としては、ネットで「○お住まいの地域○ 確定申告」と調べるか税理士紹介センターで探すと良いでしょう。
税理士に依頼するメリット・デメリット
依頼するメリット・デメリットは次の通りです。
メリット
・面倒な手続を丸投げできる
・自己申告より節税できる可能性がある
・会社バレする可能性が更に低くなる
デメリット
・3〜10万円の費用がかかる
比較的かんたんな白色申告でも多少は電卓を叩いて計算する必要があります。また、税理士にお願いすると会社バレしたくない要望を叶えたベストな申告を行ってくれます。
また、勤怠管理・人事・労務管理・経費・サイン・ワークフローなどをリアルタイムで管理できる「クラウド型人事労務システムのジンジャー(jinjer)」もおすすめです。
気になる方は、リンク先を確認してみてくださいね。
5.よくあるQ&A
ここでは、副業で確定申告するときに分かりづらい点をQ&A方式でまとめました。
Q1.宝くじや競馬で儲けた!これって確定申告が必要?
宝くじについては非課税なので確定申告は不要ですが、競馬や競輪の払戻金、福引や懸賞の賞金は申告が必要です。
ただし競馬や競輪の払戻金は一時所得になり、50万円までは特別控除があります。つまり、それ以外の払戻金なら確定申告は不要です。
Q2.国内に不動産所得があるけど海外転勤で日本にいない…どうれすば?
基本的に日本国内の会社に勤めていても1年以上の転勤なら国は「非居住者」と判断するため日本で確定申告が必要です。
ただ、現実的に確定申告のためだけに日本に帰るのはむずかしいですよね。。
その場合、国内に納税管理人(家族はもちろん企業にお願いすることも可能)を立てて確定申告をするのが一般的です。
納税管理人は行政のHPから届出書をだせる!
たとえば、東京港区のHPには納税管理人の申告書をダウンロードするページがあります。こんな感じで、行政のページで申請書を取得して提出してください。
Q3.確定申告書はギリギリに出しても間に合うの?
期限当日であれば、税務署の窓口が空いている時間に直接提出するか、郵便局に持ち込むなら締切日の消印有効が条件です。
いずれかを満たさないと期限後申告扱いになるので早めに提出を行いましょう。
Q4.年末調整と確定申告の違いってなに?
それぞれの違いとしては、給与を得た本人が行うか会社が行うかの違いだけです。
本来は、国民一人ひとりが確定申告をする必要があるのですが、今回で分かった通り確定申告というのは大切だけど面倒な作業です。ただし、納税の義務なので、会社が代わりに給与から税金を天引きして税務署に納税しています。
その際、天引きしている金額は概算なので、多く払ったり分や少なく払ってしまった分を「年末調整」するという仕組みになっています。
Q5.事業所得と雑所得の違いってなに?
継続的に業として行っている場合は事業所得となり、そうでない場合は雑所得です。ただ、明確な違いはもうけられておらず、事業所得は、給与所得との損益通算が可能となっています。
6.副業がバレたときに使える言い訳まとめ
副業がバレないのが一番ですが、会社員として働きながら副業をしている私は確定申告を税理士にお願いする中で3つの言い訳を伝授してもらいました。
- 投資したから
- 趣味で稼いだ
- 家族の仕事を手伝った
本当に困ったときの、参考にしてください。
※以下の言い訳は、みなさんの生活を守るための知識と思って書き出しています。そのため、嘘をつくこと自体がダメとか、そもそもプライベートをそこまで把握する必要があるのかという議論は別にしてまとめています。
その1.投資したからと言い訳する
もし副業がバレてしまったとき、もっとも使える言い訳は「投資をした」という言い訳です。
これは非常にうまく、税理士の先生もこの言い訳を使って乗り切った人が多いとのことでした。
ただし、投資の内容には注意が必要で、株式投資や国内FX、公社債投資をしていたという理由は避けるべきです。
というのも株式投資は特定口座で源泉ありの口座だと住民税の特別徴収額というのが増えないですし、国内FXは分離課税なので利益を尋ねられると住民税額の帳尻が合わずボロが出る可能性があります。
なので、「副業はしたつもりはないけど、海外FX(総合課税になるから)で所得が増えた」というのがベストな回答じゃないかなと思います。
その2.趣味で稼いだと言い訳する
その次に使えると思ったのは、事業目的ではなく趣味がお金になったという言い訳です。
たとえば趣味のカメラで撮影した写真がオークションやフリマで売れたでも良いかもしれません。また最近ではココナラというサイトで自分のサービスを自由に販売できたりもします。
その3.家族の仕事を手伝ったと言い訳する
個人的にちょっとどうかな?と思ったんですが、家族の仕事を手伝って、結果的に名義を貸したと言い訳する方法もあります。
たとえば、「家族がこういう仕事をし始めるので、名義だけ貸した。でも、仕事自体はやっていない」という言い訳ですね。
ただ、名義を貸したというのがどうであれ微妙だなと思ったのであまりおすすめしません。
まとめ
副業が会社にバレるときは、住民税が多いと会社に感づかれ、バレることが多いです。
なので、副業が会社にバレたくない場合は、確定申告が必要不要という考えではなく副業をしたことで増えた住民税を会社に届かないようするのが一番の対策方法です。
この記事が、あなたのためになれば幸いです。