NFTとは、端的に言うと「唯一無二のデジタル資産」という意味で言い換えられます。
アートや写真・音楽などのデジタル資産に価値が付き始めている昨今、時代の波に送れないように「自分もNFTを販売してみたい」と感じている方は多いのはないでしょうか?
そこで本記事では、NFTアートの細かな販売方法を実際に画像を30枚以上使って初心者でも分かるように解説していきます。
実際にNFTを販売してみた体験談についても記載するので、この記事を読むことでNFTの売り方やコツについて理解することができますよ。
NFTアートの売り方には2つのパターンがある
NFT作品には「NFTの音楽」や「NFTの写真」など様々な作品が存在しますが、実際多くの取引が行われているのはイラストやドット絵などのNFTアートです。
NFTアートの売り方には「NFT作品を作って販売する方法」と「NFT作品を購入して転売する方法」の2種類があります。
まずはこの2つの売り方について解説していきますね。
NFT作品を作って販売する
NFT作品を作って販売する方法は、文字通り自身がクリエイターとなって作品を作成し、NFTとして販売する方法です。
仕事でイラストレーターをやっている方や、デザイナーの方がNFT専用のTwitterアカウントを開設し、多くの有名な方が徐々に参入しています。
また有名でなくとも、作品さえ作って出してしまえば周囲の方は応援してくれるので、NFT界隈全体として、誰でも挑戦できる空気感があります。
イラストやドット絵を外注することもできるので、実際に挑戦したことない方でも比較的参入しやすいと言えるでしょう。
NFT作品を購入して転売する
NFT作品は下記の図のように、購入者が他の人に転売することも可能です。いわゆる二次販売ですね。
従来の転売だと「CD屋さんで買ったCDを他のユーザーに転売する」ということがあったとしても、CDを転売した側しか得をしないので、転売という行為自体あまり好まれていませんでした。
しかしNFTを二次販売すると一定の手数料(ロイヤリティ)が一次制作者に入るようになっているので、クリエイターの権利を守ることに繋がっています。
そのため、制作者側も二次販売された時に積極的に告知する方が多く、投資商品のように価格が吊り上がっていく現象が起こります。これがNFTの面白いポイントですよね。
この記事では「NFT作品を作って販売する」手順を解説していますので、転売する方法が知りたい方は「NFT転売のやり方」の記事を参考にしてみてくださいね。
NFTアートの出品・販売方法を6ステップで解説
NFTアートの基本的な売り方について解説したので、次にNFT作品を作る人向けに、NFTアート・デジタルアートの販売方法を6ステップで解説していきます。
まずNFTアートの販売方法するには、NFT作品を作り、NFT専用のマーケットプレイスに出品する作業が必要です。
- NFT作品を作る
- NFT作品をNFT化(無料)
- NFT作品を出品(初回だけ手数料発生)
NFTを販売するには出品時に仮想通貨の手数料が発生するので、仮想通貨を少額購入し、仮想通貨の財布(ウォレット)に管理して、NFT作品を出品していきます。
少し難しそうに見えますが、以下に示す手順でやっていけばNFT初心者の私も問題なく実行できたので、1つ1つ解説していきますね。
- NFT作品を作る【NFTアートの作り方も解説】
- イーサリアム(ETH)取引所のアカウントを作成
- ウォレットを作成【おすすめはメタマスク】
- 仮想通貨を購入してウォレットに入金
- OpenSeaで初期設定を済ませる
- OpenSeaでミントしてNFT作品を出品
NFT作品を作る【NFTアートの作り方も解説】
まずはNFT作品を作りましょう。イラストでもドット絵でも何でも問題ありません。
とはいえ、作り方まで本章で細かく解説するとボリュームが凄いことになってしまいますので「【初心者でもわかる】NFTアートの作り方・始め方」に纏めておきました。
NFTの基本知識から解説していますので「まだNFTについてよく分かっていないな」と感じている方は後で読んでみて下さい。
イーサリアム(ETH)取引所のアカウントを作成
NFT作品の準備ができたら、イーサリアム(EHT)取引所のアカウントを作成していきましょう。
仮想通貨と現金を交換するために、まずは取引所の登録を行う必要があります。
国内の取引所であればコインチェックがおすすめ。国内で最もシェアが高く、安全にNFT売買を行うことができます。
手順としては下記のボタンからCoincheck(コインチェック)の公式サイトに飛び「会員登録」をクリックします。
\ 国内ダウンロード数No.1* /
※ 対象:国内の暗号資産取引アプリ 期間:2019年1月~2023年12月 データ協力:App Tweak
クリックしたら、次にアドレスとパスワードを入力します。
入力すると指定したメールアドレスに専用のURLが送られてきますので、クリックして下記のページを開きます。
そうすると、取引所を使うためには本人確認をする必要がありますので、下記赤枠の「本人確認書類を提出する」をクリックしましょう。
そうすると電話番号認証のページに遷移するので、自身の電話番号を入力し、送られてきた番号をクリック。
認証コードが受理されれば電話番号登録は完了です。
次に再度「本人確認書類を提出する」をクリックします。
すると本人確認書類の提出を求められます。ただ郵送の必要はなく、アプリを使って申請するだけですので非常に簡単です。
上記の画像のように「アプリのQRコードを表示」を選択すればQRが表示されますので、アプリで順次進めていけば登録は終了です。
なお、本人確認書類は下記の書類が該当しますので、必要なものを準備しておいて下さいね。
- 運転免許証
- パスポート・在留カード
- 特別永住者証明書
- 運転経歴証明書
- 住民基本台帳カード
- 個人番号カード
ウォレットを作成【おすすめはメタマスク】
取引所のアカウントを作ったので、次に暗号資産の資金を管理するウォレットを作成する必要があります。
ウォレットとは、一言で言えば「インターネットで管理する財布」のことです。仮想通貨を扱うので、セキュリティの高いシステムが必要なんですね。
ウォレットについては様々な種類のウォレットがあり、基本何でもOKですが、最も人気の高い「メタマスク」がおすすめ。理由はGoogleのChromeから拡張機能を入れるだけで簡単だから。
それではウォレットの作成方法について解説していきます。
Chromeを使ってメタマスクの公式ページに移動して、「拡張機能を追加」をクリック。
拡張機能を追加すると下記画像のようにChromeの右上のマークから開けるようになりますので、上のタブから選択して「開始(Get Started)」をクリック。
次にメタマスクの利用が初めての場合は下記の画面に移行しますので「ウォレットの作成(Create a Wallet)」をクリック。
そうすると品質向上へのご協力のお願いという欄が出てきますので「同意します(I agree)」をクリック。
次にパスワードを決めて入力します。後々使うので、どこかのメモ帳にメモっておきましょう。
次に秘密のバックアップフレーズの保存です。下記の赤枠部分をクリックすると12個の英単語が連続して表示されるので、それらの英単語群をコピーしてどこかに保存しておきましょう。
ちなみにバックアップフレーズはアカウントのバックアップの際に必ず必要になる重要なパスワードですので、必ず保存しておいて下さい。
秘密のバックアップフレーズを保存したら、実際にコピーした英単語群を順番に入力していきます。
フレーズを順番通りに入力できると次の画面に進みますので、最後に「全て完了」をクリックすればメタマスクの設定は完了です。
再度確認ですが、ここで設定したメタマスクのパスワードとバックアップフレーズは、必ずどこかに保存しておいて下さいね。
仮想通貨を購入してウォレットに入金
次に実際に仮想通貨の取引所からウォレットに入金していきます。
- イーサリアム(ETH)を持っていない方は購入
- 「暗号資産の送金」から送金リストを設定
- 指定の額を送金する
まずはイーサリアムを持っていない方はETH通過を購入する必要があります。OpenSeaなどの有名なNFT市場はイーサリアムを使って取引するためです。
まずコインチェックのホーム画面を開き「販売所(購入)」をクリック。
クリックすると販売所のページに遷移するので、指定の暗号資産を選択して購入することができます。
ここでは代表的なイーサリアム(ETH)を選択して購入していきます。選択したら下部にある「購入する」をクリックしましょう。
これで暗号資産の購入は完了です。次に実際に購入した通過をウォレットに送金していきます。
コインチェックのホーム画面の「暗号資産の送金」をクリックしましょう。
クリックすると実際に送金する画面に移動します。送金リストに宛先を追加し「送金する」ボタンを押せば完了です。
送金リストの追加については下記の画像を参考にして下さい。新規ラベルには自身が分かりやすいような名前を、新規宛先には先ほど登録したメタマスクのアカウント名をコピペします。
拡張機能のメタマスクを開き、画面上部のアカウント名の部分を貼り付ければ送金先リストの作成は完了です。
これで「送金する」をクリックすれば送金は完了になります。
OpenSeaで初期設定を済ませる
次にOpenSeaで初期設定を済ませます。
OpenSea(オープンシー)とは、海外の利用者含めて、最も人気の高いマーケットプレイスです。
やはり作品を売るには、使っている人の多いマーケットプレイスを選択する必要がありますので、まずOpenSeaの利用から始めるのが最適だと言えるでしょう。
Openseaとメタマスクを連携
まずはOpenSeaの公式ページを開いて「右上のアイコン」をクリックします。
\ 海外最大手のマーケットプレイス /
すると「イーサリアムのウォレットが必要です」と出てきますので、メタマスクを選択します。
メタマスクを選択するとパスワードを求められますので、先ほど設定したパスワードを入力しましょう。
すると「署名して下さい」という要求がされるので、署名をクリックすれば、メタマスクに繋がります。(出ない場合もあります)
余談ですが、NFT含め仮想通貨の界隈は「誰でも平等に金融資産を運用できるようにする」という思想があります。
しかし仮想通貨の界隈はそのような審査がなく誰でも使えますので、OpenSea自体に特に審査はなく、ウォレットさえ繋げば利用することが可能な訳です。
OpenSeaのログイン設定
次にOpenSeaにログイン設定について解説していきます。
まずOpenSeaのホーム画面を開いて「設定(Settings)」をクリック。
プロフィール情報に移行しますので、下記に従って設定していきましょう。
- Username:自身のユーザー名を入力
- Bio:プロフィール情報を入力(ここでは飛ばしてもOK)
- Email Address:受信できるメールアドレスを入力
- Links:TwitterやInstagram・保有サイトがあれば入力
- Wallet Address:ここはメタマスクのアドレスが入力される
- Profile Image:プロフィール画像を入れる(350×350)
- Profile Banner:バナー画像を入れる(1400×400)
アドレスを入力すると指定のアドレスにメールが届くので、実際にメールから「VERIFY MY EMAIL」をクリックして開くと、承認されて使えるようになります。
OpenSeaでコレクションを作成
次にOpenSeaでコレクション(My Collections)を作成していきます。
NFT作品に価値を付けて売るには統一感が非常に重要ですので、ドット絵やアートなどのジャンルが異なる作品を出品したい場合は、コレクションを複数作ると良いでしょう。
それではコレクションの作成ですが、まずはOpenSeaのホーム画面から「My Collections」をクリック。
その後移動したページで「Create a collection」をクリックします。
そうすると下記の画像のようにコレクションの入力ページに移行しますので、必要情報を入力していきます。
とはいえ長いので、まずは下記の必須最低限事項だけで問題ありません。
- Logo image:350 x 350で画像を入れる
- Name:コレクションの名前を入れる
- Category:アート(Art)を選択
- Creator Earnings:ロイヤリティ設定(大体2.5くらい)
- Blockchain:特に何でもよければEthereumでOK
最後に一番下の「Create」を押せばコレクション設定は完了です。ここまでお疲れ様でした。
OpenSeaでミントしてNFT作品を出品
NFTマーケットプレイスにデジタルアート作品をNFT化(ミント)して出品していきます。
ミントとは、新しくNFT作品を発行することで、ミントして作品をNFT化することで、作品の唯一性が確保できるという訳です。
それでは順番に解説していきますね。
デジタルアート作品をNFT化【ミント】する
長くなりましたが、いよいよデジタルアート作品をNFT化【ミント】していきます。
再度OpenSeaのホーム画面に戻り「作成」をクリック。
そうすると「Create new item(新しいアイテムを作成する)」というページに飛ぶので、自身のアートをドラッグしてアップロードします。
そして名前付けや、必要事項を順次記入していきましょう。
- Name:作品の名前
- Description:作品の詳細(軽くでも大丈夫です)
- Collection:先ほど設定したコレクションを選択します
- Properties,Levels,Stats:特徴やレベルなどのステータス情報を入力できます(スルーでもOK)
- Blockchain:特に何でもよければEthereum
実はここで入力した情報、後からでも変更可能です。そのため、気負いせずどんどん入力していきましょう。
入力が完了したら一番下の「Create」を押しましょう。これにてミント(mint)完了です。
ここまでの作業で、実際にデジタルアート作品をNFT化することに成功しました。まだ出品できている訳ではありませんので、次に出品について解説していきます。
OpenSeaでNFT作品を実際に出品
ミントまで完了すると、作品ページに飛んだ際に、右上に「売る」と表示されるようになるので、実際に出品する場合は「売る」をクリックします。
そうすると価格を固定にするのか、オークション形式にするのかを選択することができますので、自由に設定していきましょう。
全て入力が完了し「Post Your Listing」のボタンを押せば全て完了です。
ちなみに初回の出品の場合は一定の手数料がかかります。2022年時点では30ドル前後ですが、一度払うと今後はかかりませんので、税金だと思って払いましょう。
あなたのNFTアートが売れない理由は?3つ紹介
NFTアートの販売方法について解説しましたが、実際に売り出してみて「全然売れない」と嘆く方は非常に多いです。
実際に自分のNFT作品が売れない理由としては、下記のようなものがあります。
- そもそも誰にも見られていない(マーケティングが足りない)
- 作品に魅力がない(類似作品など)
- 作品のコンセプトがない
特に日本のクリエイターにおいて、NFTで成功して稼いでいる方は、Twitterを使って広まっていったパターンがほとんどです。
InstagramやYouTubeなどでもOKですが、作品を見られる機会を自分で増やしていかないと、誰の目にも入らないので当然売れません。
また作品自体が他の作品と類似した作品で魅力がなかったり、コンセプトが定まっていない作品も応援されにくいです。
細かい理由や対策については「NFTアートが売れない理由は?成功事例から売れるコツを解説」で解説していますので、後ほどご覧下さいね。
NFTアートを作って販売してみた・売れた体験談【売れるまでの手順】
NFTアートが売れない理由について解説しましたが、次にNFTアートを実際に作って販売してみた・売れた体験談を解説します。
本メディアの著者はNFTアート作品を個人で販売して4つの作品を出し、2日で完売させることに成功しました。
そのため、今回はその具体的な方法を紹介していきます。
NFT作品はまずは少額から販売する
まず「NFT作品はまずは少額から販売する」ようにしましょう。
最初から高い値段で設定していても「有名な人じゃないから買うか悩むな…」と思われることが大半ですので、多少損をしてでもまずは少額から販売するのが吉です。
目先の利益よりもまずは他人に買ってもらうことを優先し、徐々に作品の認知度を上げていくことを優先しましょう。
TwitterでGiveaway企画を実施する
次に「TwitterでGiveaway企画を実施する」と非常に効果的です。
Giveaway企画とは「作品を無料で提供する代わりにTwitterでリツイートとフォローをしてね」というNFT界隈のキャンペーン施策のことを指します。
例えば上記のように企画を実施することによって、フォロワーが600~700名程度増えることがあります。作品1つ無償提供するだけで認知度が拡大できるのですから非常にお得です。
先ほども言ったように目先の利益ではなく重要なのはまず認知度の拡大ですので、是非Giveawayは一度はやってみて下さい。
ファンが増えてから値段を上げていく
最後に「ファンが増えてから値段を上げていく」という方法をとっていきましょう。
徐々に認知度が上がり、新しい作品を出す度に少しずつ値段を上げていけば、自然と値段が高くても購入されるようになっていきます。
以上、このような3つの手順で販売を行っていくと、再現性高く作品に価値を付けることができますので、是非やってみて下さいね。
また今回はNFTアートで稼ぐ方法を主体に解説しましたが、NFTではその他にも「NFT作品を買って二次販売する」「NFTゲームで稼ぐ」という方法も存在します。
その他の稼ぐ方法や成功事例について知りたい方は「NFTで稼ぐ方法は3種類!稼ぎ方や成功事例をそれぞれ解説」の記事を参考にして下さいね。
まとめ
NFTアートの売り方・販売方法に関する記事は以上です。
今回の体験談を元に、是非様々な施策に挑戦してみて下さいね。